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About
微生物の多様な機能を利用した有用物質生産(バイオものづくり)は、温室効果ガスの排出削減と経済の活性化を両立できる重要な技術分野です。日本のバイオものづくりは、中規模・多品種生産型のプロセスで世界をけん引してきました。しかし、一連のプロセス開発が個々のメーカーに委ねられてきたため、開発期間の長期化と高コスト化、スケールメリットの小ささがボトルネックとなっています。この課題を解決するには、ユニークな機能を有した微生物の探索とともに、実プロセスからバックキャストした設計思想に基づく、新たな育種技術の開発が必要です。これらを実現するため、私たちは以下の課題に取り組みます。
1) プロセス開発の共通言語となる標準機能を備えた細胞(ベーシックセル)の作出
2) 汎用微生物にはないユニークな機能を備えた微生物の探索と宿主化
3) Design-Build-Test-Learn (DBTL)サイクルの次世代化
これらの取り組みにより、バイオものづくりプロセスの開発期間の短縮化、新規事業者の参入拡大、プロダクトの多様化を加速し、持続的なバイオエコノミー拡大に貢献していきます。
チームリーダー 本田 孝祐
大阪大学 生物工学国際交流センター教授